京都の西部地域で家庭教師を行っております。主に発達障害のお子さんの家庭教師をしております。


国立を望むなら


国立を望むならバランスが取れた能力は必要

 以前に書いた通り、発達障害(神経発達症群)の人の進路は、昭和・平成前期と比べればずっと選択肢の幅は広がっています。ただし、国立大学を進路に望まれる場合は、昔と同様に、バランスよく能力を発達させていないとなかなか合格は難しいです。

 国立大学を受験する場合は、共通テストでよい成績を取ることがどうしても必要になります。大学や学部にもよりますが、大抵は多くの科目を選択しないといけません。1教科だけ強い、というだけでは合格できないようになっています。国立を受ける人はオールラウンダーでないといけないのです。このあたりは昔と全く変わっていません。

 そして、国立を受ける場合は、昭和から続く、伝統的な勉強の方法がやはり圧倒的に有効です。ですから、進学校もあるいは進学塾も、親御さんの世代と同じような内容の勉強を教えているのです。これは仕方がないことです。

嫌なことに耐えることが必要

 どんな人間にも好き嫌いがあるとは思いますが、国立を受けるなら、「嫌なものでも頑張って耐える」という経験をする必要があるのです。そして、それは必要な人にとっては必要なものです。(もちろん、発達障害の人に無理にさせる必要はありません。人によって発達障害の程度は異なる上、限界となる閾値は違うからです。ただ、私個人は、一般論としては、中高の間にはある程度、嫌なこともある程度耐えて頑張るという経験が必要なのではないか、と思っています)

バランスが取れていないと伸び悩む

 なぜ、国立はバランスが取れた人材を取ろうとしているのでしょうか。それは、能力面でバランスが取れていないと、その後どうしても伸び悩んでしまうという傾向があるからです。これはオフレコで聞いたことなのですが、国立大学で追跡調査した結果、バランスが取れていないと高度なことに取り組むときにどうしても伸び悩んで挫折してしまうという結果が多いということなのです。実際その結果を受けて、国立大学ではいわゆる”一芸入試”というものは減ってきていますし、京都大学では後期日程は事実上廃止されるようになりました。

私学はいろんな入り方がある

 一方、私立大学では国立大学とは様相が異なります。多くの大学では、推薦入試やAO入試があり、従来型の入試とは別の入口がたくさんできています。多くの私立大学は推薦入学枠を各地の高校に配っており、その高校で上位の成績を出しておけば、その有名私立大学に行くことができるようになっています。入試という形式では苦手でも、学校でこつこつ成績を上げることは得意なタイプは推薦枠、一芸に秀でたタイプはAO入試や論文入試、1-2科目入試でいけるようになっているのです。(ただし、これは文系学部の話であり、私立大学といえども、理系学部の多くは、従来型の入試を通過しないと入学できないようになっています。これは理系学部は理数系の基礎学力がないと入学以降に大学の授業についていけなくなってしまうことが理由であり、推薦や
AOでは実力が読めないからです。また、早稲田大学(政経学部)のように数学を必修にするように戻すなど、総合力を問うようになった大学もあります)

PAGE TOP