京都の西部地域で家庭教師を行っております。主に発達障害のお子さんの家庭教師をしております。


公立と私学


公立と私学どちらがいいか

 発達障害(神経発達症群)の人の保護者の方の中には、中学や高校で公立がいいか私学がいいかどちらがいいか悩まれることがあるかもしれません。もしかしたら、塾関係者の中には、自分たちの塾の受験コース勧誘も兼ねて、「私学がいい」と断言する人もいるかもしれません。

 しかし、発達障害(神経発達症群)の人にとって、私学が必ずいいとは断言できるものではないのです。発達障害(神経発達症群)の当事者の保護者の中には、「公立よりも私学の方が発達障害について手厚いケアをしてくれるに違いない」という漠然とした期待をもっていらっしゃる方が多いのですが、そういうものではない、というのが私の答えです。

 ほとんどの私学は、発達障害(神経発達症群)の人の教育やケアに対して特別秀でたメソッドを持っているわけではありません。また、(具体的な名前は挙げませんが)上位進学校や中堅進学校の特進部の実態としては、3年間缶詰で詰め込み教育をする塾のようなものであり、勉強は見てくれるが、勉強以外の人間教育やましてや発達障害の人に合わせたケアなどといったことは全く考慮に入れていない学校もあります。

私学に行ったほうがいいケース

 ただし、やはり私学にいった方がいいという場合もあって、それは、その地域の公立学校が荒れてしまっているという場合です。公立がすべて荒れているというわけではなく地域差があるのですが、運が悪いと1分間も静かになったことがない、という教室もあったりします。正直こうなるとASD系の人は学校に行くこと自体恐怖になります。

 また、公立の場合、通級指導教室や相談室などを担当している先生の当たり外れが非常に大きいというのがあります。一般教室と通級・相談室をつなぐ先生の役割は非常に大きく、いい先生は本当によくしてくれて素晴らしいのですが、ハズレを引くと本当にひどいです。酷いケースに多いのが、本来通級の先生ではなく、発達障害のことをよく知らない先生が人事異動で流れてきたというもので(人手不足の学校だとそうなります)す。たいてい年配の先生(定年退職後の再雇用の先生が多いです)で、「私は教育のプロ」とか自信満々で話しますが価値観や目線が昭和で止まっていて、本人はそれに気がついていません。

これは実話なのですが、

(自信満々の雰囲気)

今年、相談室を担当することになった〇〇です。いや、ちゃんと研修うけてきたので大丈夫です。発達障害わかってます。任せてください

よろしくお願いします

(数週間後)

いやあ、お母さん、こういう相談室登校の状態はよくないですよ。中途半端な教育しかうけられないですからね。やっぱり障害ある人は支援学校に行ったほうが適切な教育やケアを受けられますからね(←多分知的障害と発達障害の違いがわかっていない)。私が支援学校入学の資料集めといたので大丈夫です。安心してください

はあ?

私学セミナー等で情報を集める

 仮に私学を考えていらっしゃる場合、まずは実際にその学校の説明会等に顔を出しましょう。その際に一番大事なことは、お子さんに直接出席してもらって、感想を聞くことです。人間関係ですので、やはり相性があります。1-2回学校説明会に実際に足を運ぶだけでも、空気感のようなものを感じることが出来ます。それが無理なら、私学の合同説明会等に出席することが大事です。

過去のイメージに囚われない

 ここで気を付けてほしいのは、私学の中には過去の評判で見ないほうがいい学校があるということです。具体的な学校名は挙げませんが、親御さん世代(昭和後期、平成前期)のときは典型的なヤンキー学校で評判が悪かった学校の中には、現代では、ものすごい生徒の進路を考えていろいろ補助してくれるいい学校に変わっているところがあります。ですからいろいろと情報を集めていく必要があります。

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