京都の西部地域で家庭教師を行っております。主に発達障害のお子さんの家庭教師をしております。


カサンドラ症候群



 発達障害(神経発達症群)の人の保護者は当事者(生徒さん)の将来をあれこれ心配されることが多いかと思われます。しかし、保護者の方は当事者のことと同じくらい気をかける必要なものがあります。

それはご自身のメンタル的な健康です。

メンタル的に消耗する

 発達障害(神経発達症群)の人は人間的な情感がこもったコミュニケーションが出来ない人がいます。そのため一番愛情を注いでいる保護者の方ですら、当事者といっしょに、「うれしい」「楽しい」「悲しい」といった感情の共有をしたことがない方もいます。

 こちらは相手のことを理解(しようと)するのに、相手はこちらのことを理解(しようと)しない。賽の河原で石を積んでいるような空虚感を感じることがあります。

 こちらが良かれと思ってした、いろいろな補助が一切効果がでずに途方にくれてしまうことがあります。

 「めし、ふろ、寝る」ではないですが、保護者に対して一方向の指示だけを行い、まるでこちらが機械であるように扱われているように感じることがあります。

このようなことが積み重なってメンタル的に病んでしまうことがあります。

これをカサンドラ症候群といいます。

カサンドラ症候群にならないようにするにはどうすればいいのでしょうか?

対処法

自分自身がカサンドラ症候群にならないために一番大事なことは、当事者とは全く関係がない、自分自身の世界を持つことです。趣味でも仕事でもいいので、長期的に続く、できれば家庭と切り離された自分の世界をもつことです。

できれば、自分が何かそれに作用したら、きちんとフィードバックが返ってくるものがいいでしょう。(例:家庭菜園とか)

保護者と当事者という関係にとどまらない

このカサンドラ症候群の問題は、発達障害(神経発達症群)の当事者の保護者ということにとどまらず、

  • 発達障害を持っている夫(妻)の配偶者
  • 発達障害を持っている親の子供

という関係においても発生します。

当事者が被害者になることも

また、発達障害(神経発達症群)の人の当事者においても関係があります。

(リンク:077)発達障害(神経発達症群)の人の当事者は、大学・大学院や社会人になった時期において、対人共感性が欠如した発達障害の教官や上司に当たってしまうことがあり、そこで消耗してしまうことがあるのです。

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