教室に通えないとき
発達障害(神経発達症群)の人にとって、学校の(一般の)教室に通うことがしんどいときがあります。特に何かあるわけではないが、それでも学期の終わりごろには疲労が蓄積して朝起きるのが辛くなっていたりします。大人数のいる環境にいるだけで普通の人の数倍疲れていたりするのです。(起立性調整障害という形で症状が出る人もいます)。また、学校によっては、クラスが荒れていることがあり、無理に行って疲れたり、いじめの標的になるよりかは、教室に行かないという選択をする方がいいときもあります。
発達障害(神経発達症群)の人は学校に通う際は、最初から、保健室や相談室での登校を念頭においたほうがいいでしょう。そして本人が疲れてきたらいつでも相談室登校に切り替えるということをして、疲労を溜めないようにすることが大事です。
中学生はとにかく登校が大事
これは中学生での話ですが、一般の教室に通うことができなくても、とにかく相談室等での登校は継続的にできるようになっておいてほしいです。なぜなら相談室での登校も出席日数に数えられるからです。高校への進学は多くの学校で内申点がかなり多くを占めます。出席日数が足りないとそれだけで公立高校の進学は難しくなってしまいます。ここで大事なのは、相談室登校でも副教科の授業プリント等は必ず担当の教師から提供してもらい、試験対策できるような態勢にしておくことです。公立高校への進学は副教科の内申点がかなりを占めており、その試験対策等をできるようにしておく必要があるのです。どうしても副教科を相談室ですることが意識から抜け落ちてしまうのですが、大事なことです。また、これらの教科の内申点を上げるために、提出物等を自作したりして、「頑張りました」と担当の先生にアピールすることも大事です。通常の教室に出席できないのであれば、そのような形で自分の頑張りを証明しなくてはなりません。
ふれあいの杜、洛風学園
それでも地元の学校に通うのが苦しい人はいます。その際、京都市在住の方なら「ふれあいの杜」という教室を利用することができます。地元の学校とは、「長い廊下を隔てた別室」扱いになります。昔の生徒さんで、地元の学校には通うことができなかったのですが、この「ふれあいの杜」には通うことができた人がいました。このような生徒さんにはとてもよい隠れ家として機能しています。
また、中学校では、洛風中学校というものがあるので安心していただきたいです。地元の小学校や中学校に通うことができなくなっても、洛風中学校なら通うことができた、という人は結構いました。人数が少ないとかなり負担は軽くなる上、人間関係の密度を自分で選べるので負担は少ないようです。発達障害(神経発達症群)の中でも、ASD傾向の強い人は、発表会や運動会、文化祭、コーラス、遠足などのイベントが負担になる人もいて、放って置かれるほうが楽だったりします。