ゲームをすることでADHD治療を行う
薬を使いたくない人には朗報?
現在ADHDの薬として日本で使われているのは、
・コンサータ
・ストラテラ
・インチュニブ
の3つが使われています。(今後ADHDの治療薬としては、「ビバンセ」という薬が4番目の選択肢としてなる可能性があります)
しかし、ADHD当事者やその保護者様の中には、できるだけ薬を使いたくない(特にコンサータ)方もいらっしゃるのではないでしょうか。
薬を使わない治療として今後取られる解決策の一つとしては、シオノギが日本で販売しているゲームでするADHD治療というものが取られるようになるかもしれません。
EndeavorRx(エンデバーRx)
EndeavorRxとは、アメリカのベンチャー企業Akili Intaractive Labsによって開発されたゲームアプリで、アメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)によって認可されたれっきとした治療薬です。
トレーラーを見ると、タブレットを傾けながら操作するよくあるアクションゲームのようですが、これを続けることでADHDの人に効果があるとのことです。(ソース:https://www.endeavorrx.com/)
ゲームでADHDを治療するというのは大変ユニークな発想で、かつ子供が大好きなゲームによって治療するというのは、子供さんにとっても大変とっつきやすいもので抵抗がないのではないでしょうか。今現在では、このゲームが世界で唯一のゲームでのADHD治療薬のようですが、今後どんどん増えてほしいです。
塩野義製薬
日本では塩野義製薬がライセンス権を保持しており、数年間治験段階にあったようですが、現在(2024
年7月)日本の薬事法で認可されている状態で、日本国内における製造販売申請を行っている状態のようです。あと少しで一般に処方されるところまでいきそうです。
ソース:https://www.shionogi.com/jp/ja/news/2024/02/20240226-1.html
数年前から注目していたのですが、やっと日本でも販売段階になり、私も大変期待しています。一番のメリットとしては、やはり副作用がほとんどないとのことであり、コンサータなどが副作用が多いことと比較するとかなり助かるのではないかと思われます。
大人のADHD治療ゲームも開発予定
また、Akili Intaractive Labs社は大人向けのADHD治療用のゲームも開発している(EndeavorOTC | ADigital Treatment for Adult ADHD)とのことで、大人のADHDの人にとっても朗報になりそうです。
ASDの治療薬はまだ
ただ、ちょっと困ることとしては、ADHDの治療薬はコンサータをはじめ結構世の中にでているのにもかかわらず、ASD(自閉症スペクトラム)の治療薬は今のところ世の中にはないということです。
研究レベルでは、前頭葉の44、45番あたりのミラー細胞の働きに問題がある、等のことがわかっているようですが、薬に出せるレベルには至っていないようですね。