発達障害(神経発達症群)の人が勉強ができない原因としては、すぐに興奮したり、頭に血が昇ってしまい、冷静な判断ができなくなったり、今自分が何をしているのか見失ってしまう、というのがあります。
自分を見失いやすい
少しの刺激で興奮してしまって、一日の計画を全部忘れてしまったり、「ちょっと5分くらい」と動画を見出して、そのまま数時間経ってしまったりしてしまいます。脳が快感神経の興奮に依存しやすいので、依存症に注意する必要があります。また、芸術家タイプの人に多いのですが、過集中しだすと他のことが一切視界から消えてしまうことがあります。
よくあるのが、ゲーム依存、買い物依存、YouTube依存などです。自分の行動に制限をかけることができずにずっと同じことを繰り返してしまいます。
自分自身の行動をルーティン化する
ASD傾向の人なら
ASD傾向の人なら、自分の行動をマニュアル化するとうまく自分の行動を制御することができることがあります。視覚優位の人なら、視界に入る場所に、自分のスケジュールを常に表示するようにしたり、あるいはフローチャートを机の上に貼り、自分が依存しそうになった場合、どのように自分の状態を維持するかという流れを作ることでうまくいったりします。また、スマホのタイマーを鳴らすようにして、その音が聞こえたら「我に返る」という刷り込みを自分自身に対して行ったらうまくいくときもあります。
ADHD傾向の人なら
ADHD傾向の人は自分で自分を律するのはなかなか難しかったりします。一瞬反省しても、次の日はまた同じことをしたりします。
そこで、自分で自分の管理が無理なら、自分の行動を監視してくれる人を自分の周りに置くということをしてみてはいいかもしれません。他人の管理してもらった方がうまくいくときがあります。その人の性格によるのでなんとも言えないのですが、自衛隊や長距離船員のような、無理やり自分の行動を他人に律してもらえるほうがいい人も中にはいます。
薬や漢方を使う
薬や漢方を使って脳の過剰興奮を抑えていくというアプローチもあります。
インチュニブ
頭に血が昇るタイプの場合、「インチュニブ」という薬を処方されることがあります。
「インチュニブ」は「コンサータ」や「ストラテラ」しか今までなかったADHDの薬として、2017年に第3の認可を受けた治療薬です。
抑肝散
あるいは抑肝散という漢方薬を処方されたり、あるいは勧められたりすることがあります。抑肝散とは心や精神を示す「肝(かん)」の高ぶりを抑え、興奮やイライラ、筋肉の緊張などを鎮める働きを持つとされています。