いじめにあう
発達障害(神経発達症群)の人が勉強ができない原因の一つとして、いじめにあっている、というのがあります。いじめによる精神的、肉体的な負担で勉強ができない状態になってしまっているのです。
発達障害の人の中には、対人関係の意味がわからない、空気が読めない、あるいは他者から見て理解できない言動をすることがあります。そうすると、どうしてもいじめの対象になってしまうことがあります。
他人に援助を求めることができない
発達障害(神経発達症群)の人の中には、「他人に助けを求める」ことが苦手、できないタイプの人がいます。自分が困っていることを認めることに屈辱感を感じるタイプの人もいれば、自分が困っているという感情を自分で認知できていないタイプの人もいます。また、困っていても、他者に助けを求めるという選択肢が本人の中にないタイプの人もいます。
このようなタイプの人は、経験のあるカウンセラーに慎重に診てもらったほうがいいときがあります。
また、「他者に助けを求める」ことをSSTを通じて学んだほうがいいときもあります。
判断が難しい
注意しないといけないこと
発達障害(神経発達症群)の人がいじめにあっているかどうかの判断が難しいのは以下のことがあるからです。ですから早合点せずに慎重に調べる必要があります。
1,明らかにいじめられているのに気がついていない
発達障害(神経発達症群)の人は対人コミュニケーションの意味、意図がわかっていないことが多々あります。一般の感覚で言えば明らかにいじめられているのにもかかわらず、その行為が”いじめ”だと認知できていないので、本人に聞き取りしても「問題ない」と答えてしまうことがあります。どのような状況なのか複数の情報源から聞き取る必要があります。
2,いじめられていないのにいじめられていると思っている
逆に、いじめられていないのに本人はいじめられていると思ってしまっているケースもあります。こちらも対人コミュニケーションの意味、意図がわかっていないことが理由なのですが、他者の発言の内容を誤解してしまい、被害妄想をもってしまうことがあります。さらに、耳に入った情報を取捨選択できないタイプの場合、本人に向けて放たれた発言ではなく、関係ないA君からB君に向けて話された発言に対しても、「自分に向けて言われた」と錯覚することがあります。また、非言語的コミュニケーションの意味がわからないことが多いので、スキンシップとして「よお!!元気」と肩を叩かれたことに対して、「殴られた」と思うくらいショックを受けたりします。