京都の西部地域で家庭教師を行っております。主に発達障害のお子さんの家庭教師をしております。


感覚鈍麻


本人が気がついていないことがある

発達障害(神経発達症)の当事者の困りごととしては、感覚過敏があるというのはよく知られています。音や匂い、光などに過敏に反応してしまい、日常生活で困難を覚えることがよくあります。

しかし、それとは逆に感覚鈍麻を持っており、それに気が付かずにいろいろとダメージを受けたり、困難を感じたりしていることがあるのです。

凍死しそうになる

ある生徒さんは、真夏でもないのに(秋)、「暑い、暑い」と言って、夜に冷房16度にしたまま、ぐっすりと寝込んでしまったそうです。母親が部屋に入ると冷蔵庫のような空気で、「冷凍マグロになっているんじゃないか」と思ったそうです。

ちなみに本人は風邪も引かずにケロッとしていて、次の日も元気にしていたそうです。

対策

このタイプは対策が難しいのですが、ASDタイプの人ならマニュアル化するという方法でうまくいくことがあります。

  • 部屋に温度計を置く

部屋に温度計を置き、「〇〇度を下回ると冷房を切る、あるいは設定温度を上げる」というようにマニュアル化をする、ということです。

  • 必ずエアコンをつける際にタイマーをつけるようにルーティン化する

あるいは、エアコンをつける際に、「必ずタイマーをかけて(ex.3時間で切れる)からエアコンを動かす」と設定するように日常の動作をマニュアル化する、というのがあります。ASDの人はルーティン化するとストレスなく動けるので、定着さえすればうまくいきます。

エアコンを16度にしたままにするとものすごい電気代がかかりますが、本人にその自覚がなく、電気代がもったいないということには意識が回りません。「電気代がもったいないでしょ」と怒るより、マニュアル化したほうがいい場合が多いです。

感覚鈍麻のケース

これは生徒さんではなく、社会人の当事者のケースですが、

・真冬にガードマンの夜勤をしていて、春や秋とあまり変わらない服装で夜氷点下の中で巡回していて、同僚に「ようそんな格好で大丈夫やな」と呆れられた方がいました。その人は「ちょっと寒いかなあ」と思った程度だったそうです。適材適所といったところですが、ただし、本人には意識がなくても、肉体には実際にはダメージが残っていたりするので本当はケアしないといけません。(ちなみにその方は、手袋を忘れたまま雪山をトレッキングして、凍傷になりかけたそうです)

上記の生徒さんもそうですが、「冬のほうが気分はいい」と言っていることが多いですが、実際にはダメージが蓄積したりしています。他の生徒さんでも体が凝ってしまっている人がいました。

ぶつかって怪我をしても気が付かない

また、ADHD傾向が強い人の中には、ぶつかって怪我をしているのに気が付かない、というのもあるので、周りの人がケアをしないといけないことがあります。

この動画のように、ADHD傾向の人は怪我をしやすい行動をしがちな上、怪我をしても意識していない(感覚鈍麻)ことがあるからです。

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