京都の西部地域で家庭教師を行っております。主に発達障害のお子さんの家庭教師をしております。


毒親になってしまうケース2


毒親といえば、虐待する、子どものお金を強奪する・・・などのイメージがありますが、逆に過剰に子どもを甘やかすことも、子どもにとっては毒親になります。

そのような人の裏の感情としては、「自分に自信がない」「あなたは私がいないと自立できないよ」といった裏の感情を子どもに投影していることが多いからです。自分のマイナスの感情を相手に受け取ってほしいという意図を持っている(本人は顕在意識では気がついていない)ことが多いです。

過剰に子どもを甘やかし、子どもの言いなりになる親の特徴としては、自分に自信がなく、アダルトチルドレン(AC)の人であることが多いです。自分の本音を押し殺して生きてきたことが多く、そのことを自分では認知していません。子どもというのは、非言語的コミュニケーションに対して敏感なので、相手の裏の感情の方を読んで、それを受け入れてしまいます。甘やかすという表の態度ではなく、「自分に自信がない」という裏の感情を受け取ってしまい、それに対して同調して、「自信がない」子どもになってしまったり、あるいはそれに反発して、親を舐めてしまったりするのです。

また、このようなアダルトチルドレン傾向の強い親の特徴としては、自分の子供を自分のアイデンティティーの一部として見てしまっていることがあります。本来は子どもは自分とは別の人格・価値観を持っている存在ですが、「私がこう思っているから子どももこう思っているのに違いない」「(私が自信がないから)子どもも自信がないに違いない」と自分の延長線上に子どもを見ていることが多いです。親としては(顕在意識では)善意のつもりですが、実際には自分のものの見方を子どもに押し付けているだけになっています。これは子どもにとっては非常に迷惑というか、はっきり言うと心理的な虐待になります。「子どもが自分とは違う価値観をもつ別人格」ということを徹底的に認めない行動を取っているからです。このような親は、いざ自分の子どもが自分と違う価値観を持つと、動揺して、「私ほどあなたを気にしてやっている人はいるか」と善意の押し売りを始めたりします。たいていはダブルバインドになる指示を子どもにしてきます。

このような親子関係の場合、大抵は人間的な必要関係が逆転していることが多いです。つまり、本当は親が子どもに心理的に頼っているのですが、親は子どものことを「私がいないとダメでしょ」といったりしています。つまり親が子離れできていない状態です。このような親の場合、本当のことを指摘すると、激昂したり、あるいは落ち込んで鬱になったりします。本人にとっては一番弱い箇所だからです。

このような親からは、徐々に子どもや親の支配下から逃れていく必要があります。親の生活圏から物理的に離れたり、あるいは心理的に離れていくように、他の居場所を作ったりすることが肝要です。

親が自分を押し殺して生きてきたアダルトチルドレン(AC)の場合、子どもが正反対の自由奔放に生きるタイプになったり、不良や問題行動を起こす人になることがあります。親が本当は「自分の思い通りに生きたい」と思っているがその裏の感情を自覚しないで生きてきたので、子どもはその裏の感情を受け取って、親が生きたかった本音の感情を受け取ってしまうからです。そのような親ほど、「なぜ私の子がこのようになったのだ」と被害者意識をもってしまいます。


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